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C'est la vie!

私だけが観た夕陽

2012.06.22


289日目・私だけが観た夕陽

2010年6月22日にBurkinaの大地を踏んだ私にとって、
今日はそれから2年と1日目、私だけの延長戦が始まった。

先輩隊員曰く、
先に帰国する同期隊員のfacebookは帰国前・帰国直後は集合写真で溢れ、
その後日本のクオリティの高い食べ物がニュースフィードを埋め尽くし、
次第に旅行の写真がどんどんUPされ始め、
3カ月経って就職(できない)ネタで盛り上がるらしい。

月曜に同期が帰国し、
空港での再会の写真に始まり、
早くも日本めしが並び始めてて面白い。

彼らが帰るまでは、
同期がいようがいまいが私の活動に関わることはほぼ無く、
別段影響は無いだろうと高を括っていたが、
ふと隊員機関誌のことで電話しようとしたときに、
あぁ、もうみんないないんだなぁと我にかえり、
思ってた以上に喪失感が大きいことに気付いた。

それにもすぐ慣れるのだろうけど、
やっぱりなんだかんだで支えられていた部分は大きく、
文字通り同じ釜の飯を食ってアフリカまでやってきた仲間の存在の大きさを知ることになった。

そう考えると25人一気に帰ってしまうよりは、
退避があって段階的に人が減ったのは私にとって幸いだったかもしれない。

これからの活動に対しては、
みんなの最終報告を聴いたことや、自分だけ残る意味についていろいろ考えるから、
今はやらなきゃって気持ちがプレッシャーになりそうなほど大きい。

と、精神的には結構ダメージあるような気がするのに、
それとは裏腹にこの火曜から金曜でいろいろ進んだ。
悶々としてるのに、活動だけすーっと流れていくと、
心のバランスが崩壊しそうでちょっと怖くも思う。

上手くいきそうで悩むってなんとも贅沢な状況ではあるが…


と、なんだかスッキリしない気持ちで今週の就業を終え、
家路につこうとしたとき、
ふと、目の前に、
雲に埋もれても、それを分かつように放たれる夕陽の光を観ることができた。

そのとき思わずシャッターを切ったのがこの1枚。
私だけが観た夕陽_d0159222_9445123.jpg
<雲を分かつ光>

これを観ていると、いろんなことを考える。

まず、他に何も撮らなかったのに、なぜか一眼を持って職場に行ったのは幸運だった。
思えば今までの人生トータルで考えると、基本的に自分は運が良い。
だからこの選択(=任期延長)もきっと間違いじゃなかった!なんてちょっと前向きになれた(まだ評価するのは早すぎるとも思うが)。

そして、もし日本に帰ってたらこの夕陽は見られなかったわけで、
やっぱり残った自分にしか観られないものがこの先もいくつもあるんだろうなって再確認できた。

また、見方によっては太陽が雲に飲み込まれた構図ではあるけど、直観的にそうは感じず、
今は雲に隠れてちゃんと観えないけど、その一筋の光の向こうにもっと輝く太陽があるというのは、
私と活動の行く先を暗示しているに違いない!とすら思えてきた。
(太陽は沈む一方で、次は背中側から出てくるにも関わらず、なんともめでたいポジティブシンキング!)

乾季の空は灰色で、しばらくそうすることを忘れてたけど、
改めて空を見上げると、日々の悩みなんて些細だな、とつくづく思い知らされる。
夕陽の美しさはいろいろな雑念を洗い流してくれるし
最近の晴れてるときの夜空の星なんて感動半端無いし、
青く澄みきった空にでかでかと浮かぶ入道雲は気分を上げてくれる。

久々に空の持つパワーを感じ、
しばらく同期と同じ時間帯に星を眺めたり、夕陽を観たりはできないけれど、
これからも空を観ることは続けたいと思ったし、
次に同じ夕陽を眺めるときに、胸を張っていられるように居たいと思った。

来週はもうちょい上げていこう!
by nao24d | 2012-06-22 23:00 | 心境